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カーテン生地の染めについて



カーテン生地の染め方についてご紹介します。

まず染色方法は先染め、後染め、捺染(プリント)の3つに大別できます。
さらにそれぞれ細かく分類されるのでひとつずつ記載していきます。

1.先染め

先染めはさらに原料染め(原着)、トップ染め、糸染めに分けられます。
原料染めとはポリエステル等の化学繊維を綿にする前の液状の状態で染料を加える方法です。 最も堅牢度が高いのが特徴です。この時同時に防炎剤を入れることがあります。これを素材難燃と呼びトレビラCS等の防炎効果が最も高い(イ)ラベルの防炎商品となります。 トップ染めとはウールの染色方法の一種で紡績する前段階のトップという状態で染める方法です。糸染めや後染めより耐久性や色に深みがあります。 糸染めとは糸が出来上がった状態(コーンに巻き取られた状態)で染める方法です。

2.後染め

後染めは生地が織りあがってから染料の入った機械に浸けて染色する方法で反染めともいいます。 ウインスやサーキュラーといった機械があり量や素材によって使い分けます。
後染めには2浴染めや3浴染めという方法が存在します。
ここで染料のことに少し触れておきます。
カーテンでは主にポリエステルやアクリルを染める場合は分散染料、綿や麻やレーヨンを染める場合は反応染料を使用します。
仮に経糸にポリエステル、緯糸に綿を使って織ったジャカード生地を青色の分散染料と黄色の反応染料を混ぜた染料に浸けて染めると経糸が見える部分が青に、緯糸が見える部分が黄に、混ざって見える部分が緑色の生地になります。
ポリエステル100%の場合は綿やレーヨンの代わりにポリエステルカチオン糸を使って織ります。
この生地をカチオン染料と分散染料混ぜた染料で染めれば同様に染め分けができます。
2浴や3浴の浴とは浴槽の意味で2つ3つの浴槽で染める事を意味しますが、実際は1度で染め上げます。

3.捺染(プリント)

生地に直接柄を染める方法を捺染、一般的にはプリントといいます。
プリントには大まかに以下の様な方法があります。
A.ハンドプリント
B.走行式プリント
C.フラットスクリーン
D.ロータリープリント
E.マシンプリント
F.転写プリント
G.デジタルプリント

この内A〜Cはいずれもシルクスクリーンという薄いシルクのような生地を貼った型を使い感光液で柄を抜いた部分をスキージーというヘラで1色ずつプリントしていく方法です。
Aはその名の通り生地を台に貼り、リピート分ずつずらしながら人がプリントしていきます。幅の広い生地の場合は2人で台の両サイドからスキージーを受け渡しながらプリントします。
BはAを人ではなく機械にさせる方法です。生地を貼った台の上をシルクスクリーンとスキージーを備えた機械が移動しながらプリントしていきます。
Cは色数分のスクリーンをセットしスクリーンの下を生地がリピート分ずつ動いて全色をいっせいにプリントする方法です。
Dはスクリーンを型ではなく円筒状のロールに貼り付け染料を中から染み出させてプリントする方法です。生地はロールの下を止まらずに動いて行きます。ロールの直径がリピートとなります。
A〜Cは型と型の繋がり部分をいくらか重ねて濃くなったり、ズレが生じたりしますが、Dはエンドレスでプリントするため繊細なストライプ柄もプリントが可能です。
Eのマシンプリントは一般的なオフセット印刷と同様の方法でカッパーローラーという銅製のロールに 柄を刻み入れ、染料を掬い上げなら生地にプリントしていきます。こちらも色数分のロールが必要となります。
FはEと同様な方法で生地ではなく転写紙とよばれる紙にいったんプリントします。その後熱を発する2本のローラーに神と生地を合わせて通し、紙に有った柄を生地に乗せ移すという方法です。Tシャツにアイロンでプリントするのと同様とお考えください。
Gは大型のインクジェットプリンターを使用したプリントで原理は通常のインクジェットプリントと同じです。
いずれの方法でプリントするかはデザインやコスト、また生地の素材によって決めていきます。 染料は後染めのところで説明した分散染料や反応染料以外に顔料という絵具のように生地に乗せるタイプの物も使用されます。ちなみに染料はダイスタッフ、顔料はピグメントと呼ばれます。

4.プリントの技法

プリントには単に柄を生地に乗せる以外に様々な技術を加える事ができます。
たとえばバーンアウト(オパール加工)といって硫酸をプリントする事によって生地の柄部分を溶かしてしまう方法があります。
この方法では以前は綿やレーヨンとポリエステルの混紡糸(撚りあわせた糸)で織った生地を使用し綿やレーヨンのみを溶かして透ける部分を作っていましたが現在はバーンアウトが可能なポリエステルが出来ておりポリエステル100%のバーンアウト生地が多くみられます。 その際硫酸に染料を加えて透けた部分に同時に色を付けることも可能です。
その他、抜染といって反染めされた生地に漂白剤をプリントする事により柄部分を白くしたり、漂白剤の代わりに可抜染料という特殊な染料をプリントする事により漂白とプリントを同時に行うという効果が得られ無地染め色を入れ替えることができます。
このような技法を色々と組み合わせることにオリジナリティーの高いカーテン生地が開発されます。





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